代表質問で宮本議員が医師確保問題を取り上げましたので、私は看護師確保対策で知事に質問します。 救急患者の受け入れが困難、退院しても行き場の無い高齢者、住みなれた町で安心して子どもが産めない。
今、地域医療は崩壊の危機に直面をしております。 今年度予算の最初に知事は地域医療対策を掲げました。 その内容も奈良県の医療を良くしていこうという意気込みを感じるものです。
奈良県立医科大学に創設される総合周産期母子医療センターは5月オープン予定と聞いておりますが、医師は何とか見通しがあるが看護師がいまだに確保できないと聞いています。 どんなにお金を掛けてどんなに立派な施設を作っても医療は 医師・看護師などのスタッフがいなければ成り立ちません。 先日、看護協会にいって驚きました。
ナースバンクに登録されている方の57・8%が今、実際に看護師として働いている人で、未就業者は441・7%でございました。
2007年看護師の労働健康実態調査では7人中6人が仕事を辞めたいと考えており、ミス、ニアミスの不安があると答えたのは92・4%にもなっています。
1人の看護師さんが昼は10人、夜は20人もの患者さんを看ています。高度医療や新しい機器が現場に入り、また患者の高齢化や重症化で手のかかる患者さんが増えています。 また医療スタッフも派遣やパートで現場では十分な連携も取れません。
「オペが多くいろいろな業務に追われて大変。患者さんの清拭をしてあげたり、ご飯を食べさせてあげたい」「歩きながら患者さんの質問に答えているような状態。
ケアマネをして往診にも行っている。患者さんから今は私と話しているんだから目を見て話してくださいと指摘された」「限られた人数で勤務票を作りながら、退院先や家族の相談、少ない医師の下で医療事故と隣り合わせの現場、もう疲れました。 明日から辞めますというスタッフ。 何とか定年までと思っていても高度な医療についていけない自分自身の限界を感じている」といったベテランの婦長さんの声。
身動きできない患者さんが看護師さんを気遣いながらブザーを押しています。 看護師さんを増やして安心安全の医療を受けたいとの願いはいまや現場で働く医療スタッフにとっても患者さんにとっても切実です。
奈良県の看護師不足は平成18年、厚生労働省の調査で、看護師・準看護師の合計は全国40位、全国平均並みにするには1544名の看護師を増やす必要があります。 お隣の和歌山県は全国22位ですが、和歌山県並にするには4013名の看護師を増やす必要があります。
そこで知事に伺います。 奈良県の看護師不足について、必要な調査を行い、原因の分析、対策を検討する検討会を、関係者を含めて早急に立ち上げ看護師需給計画を見直すべきと考えますがいかがでしょうか。
また今年度から看護職員復職応援事業が導入されることになりました。静岡県では平成18年度、潜在ナースが医療現場で研修することで、50人の研修生のうち48人が職場復帰するなど成果が出ています。
現場復帰を希望する潜在ナースが使いやすいような制度にするため、受け入れ可能であれば多くの医療機関が事業に参加できるようにすべきと考えますがいかがでしょうか。
また、看護師の奨学金制度は平成16年から公立の学校に進学する場合は対象から外されてしまいました。平成16年には1億4042万円の予算で484名に貸し付けていましたが、平成17年には6694万円、225名に減り、平成20年度は2754万円で66名の貸付予定、このうち新規は34名分しかありません。
しかし現実は県立医大ですら看護師が不足しています。貸付対象を広げ公立も対象にして枠を広げるべきと考えますがいかがでしょうか。
看護師が安心して働き続けるためには仕事と子育て、家庭生活が両立できる対策は欠かせません。県は働きやすい環境をつくるためにどのような取り組みを進めるのか伺います。 |
| 病院、病床があっても医師・看護師がいなければ医療がなりたたないことは議員、ご指摘のとおりでございます。
県では、平成17年度において、平成18年から平成22年までの5ヵ年間の第6次看護職員需給見通しを策定し、この需給見通しをもとに、離職防止、再就業支援、要請確保等の確保対策に取り組んできました。
しかしながら、平成18年4月の診療報酬改定において、手厚い看護や労働環境の改善を目的とした看護師の増員配置が評価されたことにより、看護需要が大きく伸び、看護師不足に拍車をかけたところでございます。
県としては、このような状況をうけ、より効果的な確保対策をすすめるため、看護職員の需給計画の見直しも視野にいれ、県内の医療機関や福祉施設の新たな看護需要、さらに現職の潜在看護師を対象とした意識等についての調査をおこない、また分析もおこない、その結果については、地域医療等対策協議会の場で活用し、看護師確保対策を重要テーマとして議論を深めたいと考えております。
次に県では、新年度、県内での看護職員の再就業を促進するため、新たに看護職員復職を応援するため、長期に医療現場を離れていた人が職場になれることを目的とした技術研修を実施したいと考えております。
議員、お述べの協力病院については、研修指導者が確保され、希望者の受け入れに柔軟に対応でき、検収体制が確保されていることが条件でございますが、県としては今後、県内の全病院にたいし、幅広く、協力を呼びかけることとしております。
また、看護師等就学資金貸し付け事業については、平成16年度に国庫補助の廃止にともない、公立看護学生への貸与を廃止いたしました。
しかし、平成17年度からは就学資金制度全体の見直しをおこない、特に確保が困難な200床以下の医療機関等を対象として、看護職員の充足と定着を図ることを目的に、就学資金貸し付けの事業を県単事業として継続をしております。
議員、お述べの公立学校への貸与については、当時、私立学校に比べて授業料が低く設定されている現状にかんがみ、廃止したところでございます。
今日、その状況には大きく変化がないことから、貸与対象として見直すことは考えておりません。 なお、県立看護学校については運営費の約8割を一般会計から繰り出し、授業料を低く抑えているところでございます。
看護職員の定着促進のためには、女性が働きやすい環境づくりが不可欠であり、県では、仕事と子育てが両立できるよう、院内保育所にたいし、保育師の人件費などの運営費を補助し、支援してきたところでございます。
いずれにしても看護職員の確保対策は地域医療体制を整備するうえで最重点の課題と、認識しております。
看護師さんがいないと、医師だけでは医療行為がおこなえないわけでございますので、来年度、早々に設置予定の地域医療等対策協議会において、医師確保と合わせて看護職員が専門職として働き甲斐をもち、家庭との両立ができるような対策も含めた総合的な対策が確立できるよう取り組む所存でございます。 | |