住民投票の結果をどうみる
  12月県議会  一般質問
 (04-12-08 県議会本会議)
 市町村合併、住民投票の結果をどうみる
今井光子議員◆◆◆ 滝川伸輔総務部長答弁◆◆
 市町村合併について
 平成の大合併は、国にとって金のかからない地方制度つくりで、効率の悪い地方の市町村を、合併して、そこから財源を引き上げ都市に集中しようというもので、財界戦略に沿ったものです。

 国は都道府県を動員して強力に合併を進めています。県でもほかの予算を削るなか、合併には各自治体1億円という支援を行ってきました。

 日本共産党は押し付け合併には反対ですが、合併することが地域の合併が住民の利益になるのか、住民の意志を尊重しているかで是非の判断をしています。

 12月5日に王寺、斑鳩、平群の3町で、西和7町の合併を問う住民投票が行われました。
 3町の結果は王寺、斑鳩が反対多数です。平群は賛成が上回りました。県は住民投票の結果をどのように認識されているのか。当然この結果をしっかり受け止め尊重すべきと思いますがいかがでしょうか。
 結果については、ご案内のとおりでござますが、これは住民の方々が合併の是非について1つのの選択を示されたものということでありまして、今後、住民投票の結果をふまえて、西和7町の合併については、それぞれの町としての判断が示されるものと考えております。

 個別に地域の市町村合併の判断につきまして、これは従来から、何度か答弁させていただいておりますけれども、当該地域の将来、住民生活に大きな影響を及ぼすものでありますから、それぞれの市町村や地域の方々が自主的にあるいは主体的に判断されることが、基本でございまて、県としては、こうした地域の判断を尊重するとともに、引き続き、地域におかれて合併にむけた議論がおこなわれる場合には、できるかぎりの支援と協力をしてまいる所存でございます。
 

 福祉医療制度について
今井光子議員◆◆◆ 上森健廣福祉部長答弁◆◆
 奈良県福祉医療検討委員会は、11月15日知事に提言書を提出しました。「将来にわたり持続可能で安定した制度とする。
 少子高齢化に対応した施策の重点化を図る」としています。
 今回の見直しの背景には、全国的にも遅れていた奈良県の、乳幼児医療助成制度の改善を求める強い要望がありました。

 県は、乳児医療、幼児医療、老人医療、障害者医療、母子医療、重度心身障害老人医療を福祉医療としてきました。
 今回の提言は、(1)乳幼児医療は入院を就学前まで拡大すること。(2)老人医療助成制度の廃止。(3)すべての制度に一分負担金を導入する。(4)支給方法は自動償還払にするというものです。これでは結局決まった予算の中でやり繰りすることにほかなりません。

 福祉医療制度の目的は健康の保持、福祉の増進のために医療費の負担の困難な県民に医療費の自己負担を助成するものです。乳幼児医療費制度は安心して子育てを支援する対策として重要です。
 提言ではこれまで無料だった0歳に、自己負担を導入して所得制限を強化することになり、経済的負担の軽減をうたった、少子社会対策基本法や子どもの権利条約の精神にも違反するないようです。
 出生率が1.18、全国ワースト3という奈良県では少子か対策を今行わなければ大変なことになります。
 昨年度、出産が1桁と言う自治体は、県内に7自治体もありました。持続可能どころか、地域の存亡にかかわる大問題です。 この際、乳幼児医療は福祉医療制度から外し、子育て支援策として就学前までの無料化を実施すべきと思いますがいかがでしょうか。

 65歳からの老人医療制度は奈良県が昭和48年から全国に先駆けて始まった制度です。当時の奥田知事は、「今日の経済繁栄を築いて来られた老人のかたがたに報いるためにも、将来老年を迎える現在のわかい人々に希望を持たせる意味でも真剣に取り組まなければならない」と30年前この議場で提案されました。老人医療費助成制度は数少ない県単独事業であり、命と直結しているかけがえのない制度で廃止すべきではありません。
 県民の暮らしは大変です。長引く不況で安定した仕事につけず、家計の落ち込みは不況が始まった97年から一世帯70万円も減っています。03年度日銀の調査では貯蓄なし世帯が21・8%、奈良県では11万世帯に相当します。生活保護世帯は県内で約1万世帯。10倍もの人が生活保護基準すれすれ、それ以下の生活を送っています。年金改悪や、増税で、食べるだけで精一杯、医療費まで払えない現実があります。

 県は定(低)額負担として外来月500円、入院月1,000円(2週間以内500円)の自己負担導入するとのことです。
 しかし窓口では、一旦、3割、3歳以下は2割の自己負担分ををはらうことになり、お金が無ければ欠かれなくなります。
 これでは、我慢して、重症かを招き、医療費の引き上げになります。これまで、無料だった0歳、母子、障害者にとっては大改悪です。市町村独自で上乗せしている34の自治体にも多大な影響を及ぼします。むだな公共事業を削ってでも制度を後退させるべきではないと思いますが、どうでしょうか。

 福祉医療制度は92709人が受けているかけがえのない制度です。見直しに当たっては関係者や当事者、自治体の担当者など広く意見を聞いて進めるべきと思いますが、いかがでしょうか。
 乳幼児医療費制度と申しますのは、従来から福祉医療のなかで位置づけられてきた制度でございます。

 また、福祉医療検討委員会の提言にも制度全体について総合的な検討がおこなわれたものであることから、県といたしましては、乳幼児医療を含めた福祉医療制度全体で見直しをおこなうとしているところであります。

 なお、乳幼児医療につきましては、経済的また肉体的な負担が大きい入院につきましては対象年齢を現行の3歳未満から義務教育就学前まで拡大をするとともに、一部負担につきましては、制度を奨励にわたり持続をさせるため広く薄くささえあうという観点から、最低限の負担を一部負担とする考えでございます。
 したがいまして、今回の乳幼児医療の見直しにつきましては、少子高齢化社会に対応した福祉施策の重点化を図り、子育て支援や少子化対策の観点から拡充をおこなうものであるという認識をいたしておるところでございます。
 すべての制度への定額負担の導入は実施すべきでないというお考えでございますが、これについては、具体的な負担につきましては通院は月500円、入院は原則月1000円とするが、入院の期間が2週間の場合は月500円とする考えであります。

 これは、広く薄く支え合う観点からの定額の一部負担金でございます。次ぎに支給方法についてでございますが、現行は現物給付と償還払いの併存となっているところでございます。
 特に償還払いでは、支給をうけるためにその都度、負担額の証明書などを取り揃えて、役場などに出向いて申請をおこなう必要があり、受給者においても、多大な事務負担となっていうところでございます。

 このためこれらの課題を総合的に解決する方策として、すべての制度について自動償還方式に統一するというものであり、全体的には、事務の簡素化、低減化につながるものと考えております。
 制度の見直しについては制度の関係者、当事者、自治体の担当者など広く意見を聞くべきであるということでございますが、これにつきましては、福祉医療検討委員会の提言におきましては、実施主体の市町村の代表も委員となり、また市町村の実務も十分に踏まえ、また民間の高齢福祉、児童福祉、障害福祉にかかわっておられる方々や学識経験を有する委員の方々、利用者の立場も含めた幅広い観点からもご意見をいただいたところから、総合的な検討がおこなわれたものと認識をしているところであります。

 県では今後、市町村及び関係の追い両機関とも制度の具体の運営について精力的に調整をいたしますとともに、支給者にたいしまして十分な制度の周知をおこない、円滑な見直しの実施を図る所存でございます。
今井光子議員◆◆◆ 上森健廣福祉部長答弁◆◆
1つは福祉医療の問題です。乳幼児医療の入院部分が拡大になりますので、県としては、きっとみんながよろこぶだろうと思って提案されたかなと思うわけですけれど、何が県民の声としてでているのは、いったん窓口で2割もしくは3割を、お金を払わないとかかれないという仕組みになると、それが非常に大変だというのが、今の多くに人の思いであります。
 たいしたことはないと思うかもしれませんが、例えば、子どもの風邪などでは2割の負担、単なる風邪なら1,000円くらいでいけるわけですが、我慢して肺炎などになりますと4,000円、4倍かかります。アトピーで初診では6,000円もお金がかかるわけです。
 こうしたことになるとやはり、重症化してかえって医療費の負担増につながると思います。
 県では、貸し付けの制度をつくるから心配はないという提案がでています。介護保険のときも国が貸し付け制度をつくるというので調べましたら、奈良県では5年間に借りた人は0です。
 だから、本当に困ったときに借りるような制度にはならないと思いますけれども、もう決められた枠のなかで、このやりくりをするという大前提のもとの検討だったのか、その点を、知事にお伺いをしたいと思います。
 基本的に財政的な枠組みというようなものは、当初からあったのかということでございますが、福祉医療の見直しにあたりましては、将来的に持続可能で安定的な制度をというのが1つの目的でございます。

 そのなかで、背景といたしましては少子高齢化社会に対応した福祉施策の重点化を図る、こうした、大きななかで、財政的な枠組みをもともとはめてやったわけでございません。 こういった目的のなかで、それぞれ提言されたものであると認識をいたしているところであります。
<文中太字部分は編集者が加筆>