直ちに撤兵を
 12月県議会  一般質問
 (04-12-08 県議会本会議)
  終戦60年 知事としてイラクへの自衛隊派兵反対、直ちに撤退を国に求めるべき
今井光子議員◆◆◆ 柿本善也知事答弁◆◆
 日本共産党を代表して知事、関係部長、教育長に質問をいたします。
 63年前の今日、12月8日、大日本帝国は、真珠湾攻撃をおこない、同時に東南アジア進攻を開始し、アジア・太平洋戦争に突入いたしました。
 来年、終戦60年を控えて小泉首相の度重なる靖国神社参拝問題や、憲法改悪の動き、イラクの自衛隊駐留延長問題など日本の侵略戦争の責任と反省を思い起こさせる動きが顕著になっています。
 先日地元広陵町で、戦没者慰霊祭がおこなわれました。
  大字ごとに犠牲者のお名前がよみあげられ、小さな地域から、おなじ名字が続くたびに、親族で何人も犠牲になっておられることが分かります。
 参列されている高齢の遺族の方々のこれまでのご苦労を思うと、いばらの道という言葉では言い尽くせないものを感じます。  政府の起こした戦争によってどれ程多くの方々の未来が奪われ、人生が変えられたか。
 日本国憲法は、そうした犠牲のもとに、政府の行為によってふたたび戦争の惨禍が起こらないようにすることを宣言したかけがえのないものです。
 今、小泉内閣は、憲法9条を踏みにじり自衛隊をイラクに送り、アメリカの無法な戦争協力しています。「大量破壊兵器 なしとの報告出づる日も 子らの悲鳴と転がる亡骸」、新聞に載った歌です。
 国際人道法に違反して、ファルージャでイラク市民6,000人もの虐殺を繰り広げた総攻撃は、イラクの民主化どころか、憎しみの連鎖でイラク情勢を泥沼化させています。
 小泉総理はファルージャ攻撃を一定効果を与えたと容認しています。アメリカはイラク攻撃を直ちに中止すべきです。
 12月14日で自衛隊の期限が切れますが、小泉総理は国会にもかけずに1年間の延長を決めようとしています。
 10日にも閣議決定される新防衛計画の大綱では、侵略抑止と言う従来の安全保障の考えを拡大しテロや、大量破壊兵器を口実とした海外の軍事活動、派兵が任務の中心になっています。

 自衛隊は即時撤退すべきです。
 国際文化観光・平和県の奈良県知事として、アメリカに対しイラク戦争の中止求め、政府に対し、自衛隊の即時撤退を申し入れるべきと思いますがいかがでしょうか。

 国民保護法
 県民を戦争動員計画にくみさせるべきではない今、アメリカの戦争に日本の国民を総動員させる危険な動きが始まっています。
 今年6月、自民、民主、公明各党の賛成で強行可決された武力攻撃事態等における国民の保護のための措置に関する法律が、9月17日から施行されました。

 第81条に「物資の売り渡しの要請」が定められ、「要請に応じないときは都道府県知事は収容することができる」とし、第82条「土地等の使用」では、「臨時の施設を開設するために同意をえずに使用することができる」とされています。

 国民を保護する法律と言うより、国民を統制する性格をもった法律です。
 戦争協力が義務づけられている指定公共機関、例えばテレビ局や、病院では戦時の計画を作り、戦時にむけて組織を整えなくてはなりません。
 運輸、交通、病院関係者、地方自治体関係者、教育にかかわる人など、責務が課せられ、ボランティアも協力を要請されます。住民が善意でおこなうことまで、気が付いたら戦争に協力させられていたというのではとんでもありません。

 有事関連法が制定させて以後、全国の自治体では担当部局が設けられたり、そこに自衛官が配置されるなどの動きが広がっています。今年予算を組んだのは18府県です。県も新規事業として、国民保護法制にかかる体制整備事業が250万円予算化されています。
 国民保護法制が県民に及ぼす影響と県の責務についてどのように認識されているのか、国民保護法制のもとに政府が進めている戦争動員計画に協力すべきではないと思いますが、どのように考えておられるのか、知事の考えをお聞かせください。
 ご質問にもございましたが、世界平和の実現は地球上のすべての人々の共通の願いでござます。
 現在、起きているさまざまな問題が平和的に解決したい、お互いの信頼を拡充することは必要であると考えております。
 イラク情勢についてお触れになりました。国民生活が安定しておらず、世界の多くの人々がイラクを注視し、危惧しているところであろうと思います。

 イラクの復興に国際社会が支援することは国際平和のために大切なことであると考えております。
 ただイラクの平和や復興支援のため、自衛隊を派遣することについては、国において判断すべきことでありますので、私の立場から何かを申しあげることは、差し控えておきたいと思います。

 また、従来からお答えしておりますように、地方公共団体の立場からできることというと、やはり、奈良県が国際文化観光・平和県として、奈良県が有する歴史的文化的遺産などを活用しながら、今後もさまざまな分野で世界の人々との交流や相互理解を深める、世界平和の実現に寄与していきたい、こう考えてしる次第でございます。

 次ぎに国民保護法、長い名称ですが、武力攻撃事態等における国民の保護のための措置に関する法律、このいわゆる国民保護法の施行によりまして、法律にありますように、武力攻撃や大規模テロ、これらから国民の生命、身体及び財産、国民生活や地域経済に及ぼす影響が最小となるように国民保護のための処置が的確にかつ、迅速に実施すべきものと考えております。

 県行政は、本来、県民生命財産を守る役割をになっているところでございます。国民保護法の規定に従い、武力攻撃等の事態におきましては、避難の指示や救援等の国民の保護のための措置を実施するとともに、県内での関係機関のおこなう避難住民や救援のための緊急物資の運送など国民の保護のための措置を総合的に推進することになります。

 今後、国民保護法に定められた県の責務を適切に果たすことによりまして、これは万が一ということでござますが、もしございましたら、武力攻撃や大規模テロという事態が発生した場合、県民の生命や財産を守り、県民生活の及ぶ影響が最小となるように万全を期すべきことと考えている次第でござます。
<文中太字部分は編集者が加筆>